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COLUMN

2025.05.15

展示会で効果を出すには?失敗しがちなポイントと成果を測る指標とは?

展示会で効果を出すには?失敗しがちなポイントと成果を測る指標とは?

展示会への出展は新規リードの獲得、商談機会の創出、ブランド認知の向上に効果的なマーケティング手法のひとつです。しかし「商談に結びつかない」「費用をかけた割に効果が実感できない」と感じる企業も少なくありません。

一方で、目的に合った展示会を選び、事前準備・当日運営・事後フォローまでを計画的に進めている企業は、着実に成果を積み重ねています。更に、出展の目的を明確にしKPIを設定して振り返る“改善の仕組み”を持つことで、展示会の価値を最大限に引き出すことが可能です。

本記事では展示会の効果を最大化するための戦略や失敗しがちなポイント、成果を測るための指標について詳しく解説します。

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展示会への出展で得られる効果

展示会への出展で得られる効果

展示会への出展は、企業が製品やサービスを直接伝えられる貴重な接点の場です。特にBtoB企業にとっては、普段なかなか出会えないターゲット層と直接つながれる機会として高く評価されています。出展を通じて得られる主な効果は、以下のとおりです。

  • 新規リードの獲得
  • 既存顧客との関係強化
  • 商談機会の創出
  • ブランド認知の向上
  • リアルな体験価値の提供
  • アンケートの集約

来場者は関心のある業界関係者が多く、商材にマッチした見込み顧客と出会えるチャンスがあります。オンラインやメールでは把握しづらい相手の反応や関心度も、対面のコミュニケーションを通じて把握できるため、関係の構築や信頼の獲得

に役立ちます。

また、その場でサービス説明やデモができるため、課題のヒアリングから提案へとスムーズにつなげやすく商談のスピードも早くなります。ブースの印象やスタッフの対応を通じて、企業の存在感や世界観を伝えることができ、業界内での認知度アップにも繋がります。

展示会で効果が出ないよくある失敗例とその対策

展示会はBtoB企業にとって有効なマーケティング施策ですが「成果につながらない」「商談化しない」といった悩みも多く聞かれます。その背景には、準備不足や目的の不明確さ、当日の運営や展示会後のフォロー体制の不備など、基本的な設計段階での見落としがあるケースが少なくありません。

ここでは、よくある失敗パターンと、その改善策を紹介します。

出展の目的が曖昧なまま参加してしまう

展示会で効果が出ない大きな要因のひとつが「何のために出展するのか」という目標が明確でないまま参加してしまうケースです。

「なんとなく出ておいた方がいい」「業界の雰囲気を見ておきたい」といった曖昧な姿勢で臨むと、来場者に自社の目的や魅力が十分に伝わらず、ブースへの集客やリード獲得にもつながりません。その結果、展示会の成果が曖昧になり費用対効果(ROI)の判断も難しくなってしまいます。

特に展示会は、ブースの施工や人員配置、交通費・宿泊費など多くのコストがかかる施策です。目的が曖昧なままでは「結局効果があったのかよく分からない」といった結果に陥りがちです。

■失敗例

とりあえず出展したが、具体的な成果が見えず費用対効果が測れなかった

■対策

出展前に「何を目的に出展するのか」を明確にし、KPIを設定する

■具体例:

  • 新規リードを100件獲得する
  • 商談化見込みのあるリードと20件以上接点を持つ
  • 新商品・サービスの認知度を高める(配布資料300部を目安)

ターゲットと合わない展示会に出展してしまう

展示会の出展でよくある失敗の一つが、「ターゲットと合っていない展示会」を選んでしまうことです。来場者数が多くても自社の商材に関心のない層が中心では、商談につながりにくくなります。

「業界的に注目されている展示会だから」「競合が出ているから」といった理由だけで出展を決めてしまうと自社の理想的な顧客層と接点を持てず、結果的に効果を感じにくい出展になってしまう可能性があります。

展示会には、業界特化型や商談を重視するものやブランドの認知向上を目的とするものなど、テーマや来場者層によってさまざまな種類があります。自社の目的とマッチしているかを見極めることが重要です。

■失敗例
来場者の業種や役職が自社のターゲットとずれており、商談には至らなかった。

■対策

出展前に来場者の業種・職種・役職・企業規模などの傾向や、過去の開催実績、他の出展企業の傾向を確認し自社のターゲットと一致しているかを見極める。

■具体例

  • 技術者向け製品であれば、エンジニアや開発担当者が多く来場する展示会を選ぶ
  • 商談を目的とするなら、事前アポイント制のある展示会や商談ブースが確保されている展示会を優先する
  • 認知向上が目的なら、メディア露出が多くブランディングに強い展示会を選ぶ

事前集客をせず、当日の流入に頼りすぎる

展示会では「当日に来てくれる人に期待すればよい」と考え、事前の告知やアプローチを行わない企業もあります。しかし、大規模な展示会では来場者のスケジュールは限られており、事前に認知されていないブースは優先度が低くなりがちです。

■失敗例

告知が不十分だったため、想定していた来場者にほとんどブースを訪れてもらえなかった

■対策

展示会前からターゲット層に向けて出展を周知し、ブース訪問を促す

■具体例

  • 既存顧客や見込み客に向けて、メールやDMで出展情報を案内する
  • 自社サイトやSNSで「どの展示会に」「何を展示するのか」「どんな特典があるか」を発信する
  • ブースの見どころや体験コンテンツを紹介し、「行ってみたい」と思わせる投稿を行う
  • 商談予約フォームを設置し、事前に訪問の約束を取り付けておく
  • メディアや業界ニュースへの出展告知を掲載し、認知拡大を図る

ブースデザインや動線設計が適切でない

展示会では、ブースのデザインやレイアウトが集客・商談に大きな影響を与えます。「とりあえずスペースを埋めた」ような設計では、来場者が自社ブースの前で足を止めてもらえない可能性があります。

BtoBの展示会では、製品やサービスの内容に加えて「ブースの見やすさ」「入りやすさ」といった全ての体験が評価の対象になります。視線を集める工夫や適切な導線の設計がなければ、来場者の印象に残らず、通り過ぎてしまいます。

■失敗例
ブースが目立たず、来場者が足を止めなかった

■対策

視認性や導線を意識したレイアウトを設計し、来場者が自然と立ち寄りたくなるブースづくりを意識する。

■具体例

  • 会場の導線や視線の流れを踏まえ、入口や通路に対して開放的な配置にする
  • ブランドカラーやキャッチコピーを活かし、遠くからでも視認できるデザインにする
  • 製品展示は視線の高さに合わせ、見やすさ・手に取りやすさを意識する
  • パネルや映像など、視覚的に訴求するコンテンツを配置して目を引く工夫を加える
  • 人の流れを妨げないよう、ブース内の通路や動線を確保する

接客体制が整っておらず、来場者との会話が生まれなかった

展示会の成果を左右する要素の一つが、ブース内での「接客対応」です。どれだけ目立つブースでも、来場者との会話が生まれなければ商談やリード獲得にはつながりません。

情報収集目的の来場者も多いため、「声をかけられなければそのまま立ち去る」というケースも少なくありません。接客方針やマニュアルがないまま当日を迎えると、スタッフが受け身になったり、来場者のニーズに対応ができず、大きな機会損失につながることもあります。

■失敗例

接客マニュアルが用意されておらず、来場者への対応がばらついてしまった

■対策

事前に接客の基本方針やトーク例を準備し、スタッフ全員に共有する

■具体例

  • ブース前にスタッフを配置し、来場者に声をかける導線を確保
  • 来場者のタイプ(情報収集・検討段階・決裁者など)に応じた声がけのパターンを用意
  • パンフレットやデモ体験を活用して自然な会話のきっかけをつくる
  • 名刺交換時にヒアリング項目を設け、後日のフォローに活かせる情報を収集

展示会後のフォローが不十分で、商談につながらない

展示会では名刺交換や資料配布で多くのリードを獲得できますが、それだけで終わってしまうとせっかくの出展効果も半減してしまいます。成果が出ない原因の一つが、展示会後のフォローアップが遅れたり十分に行われていないことです。

展示会で得たリードは“関心が高い”うちにアクションを起こすことが重要です。時間が経つほど記憶は薄れ、関心も離れていくためスピードと質の両方が求められます。

■失敗例

名刺交換だけで終わり、その後の商談につながらなかった

■対策

展示会終了後すぐに対応できる体制を整え、リードの温度感に応じてランク(A〜D)で分類し優先度に応じたアプローチを実施する

■具体例

  • 名刺交換リストをその日のうちにデータ化し、A〜Dのように分類(A=すぐ連絡、D=中長期のナーチャリング対象)
  • Aランクには翌営業日中に個別連絡(電話やオンライン商談の打診)
  • B〜Cランクにはお礼メールと資料送付で関係性を継続
  • フォローアップメールには「展示会で話した内容」の簡単な振り返りを添える
  • 営業チームと共有し、対応状況の抜け漏れを防ぐチェック体制を構築

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展示会における効果測定の方法

展示会における効果測定の方法

展示会に出展したものの、「その効果が分からない」「振り返る時間が取れない」といった理由で、明確な効果測定を行わない企業は少なくありません。しかし、展示会への出展は時間もコストもかかる取り組みです。効果を可視化しなければ、投資対効果(ROI)を正しく判断することはできません。

まずは、自社の出展目的に応じた指標(KPI)を明確にし、可視化・改善に活かすことが大切です。以下に代表的な指標を紹介します。

展示会のKPI(成果指標)一覧

KPI項目測定方法具体的な活用ポイント
名刺交換数(リード獲得数)交換した名刺の枚数商談につながるリードの数を把握
アンケート回収数記入済みアンケート数来場者の興味・ニーズを把握するデータとして活用
商談化率名刺交換数に対する商談設定率効果的なリード獲得ができたかを評価
受注率商談からの成約数展示会出展のROIを測定
資料ダウンロード数QRコード・LPからのダウンロード数オンラインでの興味関心を測る

展示会後のデータ分析と振り返り

KPIを設定したら、展示会終了後にその結果を必ず振り返りましょう。獲得したリードすべてがすぐに商談につながるとは限りません。リードの温度感を把握し、それに応じた対応方針を定めていく必要があります。

リードの温度感をスコアリングし、営業・マーケティングチームで共有

展示会後に名刺やアンケート情報をもとに、「すぐにアプローチすべきリード(ホットリード)」と「ナーチャリングが必要なリード(ウォーム・コールドリード)」に分類することで、誰にどのような対応をすべきかが明確になります。

以下のような基準でスコアリングを行うと、リードの優先順位を判断しやすくなります。

項目評価基準スコア例
名刺交換時の温度感「すぐに話したい」「今後検討したい」「情報収集中」など5点 / 3点 / 1点
アンケートの回答内容「課題を抱えている」「導入時期が明確」など5点 / 3点 / 1点
展示会後の問い合わせの有無展示会後に追加の問い合わせがあった10点
競合サービスとの比較検討状況競合と比較しているか、すでに他社を導入しているか5点 / 2点
担当者の役職決裁権者 or 現場担当者5点 / 2点

例えば、合計スコアが12点以上のリードはホットリードとして営業が即アプローチ、7〜11点はウォームリードとしてナーチャリング、6点以下はコールドリードとして継続フォローというように段階的な対応が可能になります。

このようなスコアを活用することで優先すべきリードに的確に対応でき、商談化や受注に向けた営業活動を効率よく進められます。

展示会の効果を最大化するには、データを活用した改善が鍵

展示会で成果を上げるには「戦略的な準備」「当日の運営」「展示会後の振り返りと改善」までを一貫して行うことが不可欠です。

感覚に頼った出展では、次につながる学びが得られずコストだけがかかってしまいます。KPIを設定しデータに基づいて効果を振り返ることが、出展成果を高める第一歩です。

  • 出展目的に応じた指標を明確に設定
  • 名刺交換数や商談数などの数値を記録
  • リードの温度感に応じて優先順位を設定し、適切に対応
  • チームでの振り返りを行い、次回の改善点を共有

このように改善のサイクルを継続することで、展示会は単発のイベントではなく継続的な成果につながるマーケティング施策として機能していきます。

効果的な展示会ブースを実現するリンクストラテジー

リンクストラテジーは、見た目のデザインだけにとどまらず、戦略的な設計と豊富な実績に基づいたブースづくりを行っています。ターゲットに響く表現や動線設計など、成果に繋がるブースをご提案します。

  • ターゲットの目に留まる「視認性の高いデザイン」
  • 来場者の導線を計算した「商談に繋がるブース設計」
  • 展示会後のフォローを見据えた「マーケティング戦略」

展示会ブースのデザインや施工にお悩みの方は、ぜひ一度リンクストラテジーにご相談ください。目的や課題に合わせて、最適なブース設計をご提案いたします。

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